静かな平林寺2
9月13日に埼玉県新座市の平林寺へ行って来ました。やはりこの頃はほとんど人がいませんでした。静かな平林寺も良いですね。平林寺は11月下旬になると平日でも紅葉を狙ったカメラマンが沢山押し寄せます。寺院の周りの紅葉も素晴らしいですが境内の雑木林の紅葉も素晴らしいです。昔の武蔵野の面影がそのまま残っています。2枚目は国歌に歌われている「さざれ石」です。簡単に言えば沢山の小石がコンクリート(炭酸カルシューム)状に凝固したものです。カメラはペンタックスK20Dとペンタックスレンズ18-55mm&55-300mmです。
建礼門院右京大夫の歌を家集から。
なべて世の
はかなきことを
かなしとは
かかる夢見ぬ
人やいひけむ
(意)どんな死であろうと、総じて人の死は悲しいだなんて、こんな酷い夢を見たことのない人が言ったのではないだろうか。
詞書に『翌年(元暦二年西暦1185年)の春、本当にこの世の人でなくなったと、とうとう聞いてしまった。その頃のことは、これ以上なんと言うことができよう。すべて予期していたことであったけれども、ただ呆然とするばかりだった。止めようもなく堰を切って流れる涙も、人目が憚られるので、他人はどうしたのかと思うだろうが「気分が悪いので」と言って、衣を引き被って寝て暮らしてばかりいて、心のままに泣いて過ごした。「何とかして忘れよう」と思うけれど、心に反してあの人の面影はいつも離れず、人の言葉を聞けばあの人の声を聞くような心地がして、我が身を責めさいなむ。そんなふうで、悲しいことといったら言い尽くすすべもない。寿命が尽きて亡くなったと聞いた時だって、世間では悲しいことに言ったり思ったりするものなのに、このような人の死は、何を前例として心を納得させればよいのか。そんなことを繰り返し思って。』とあります。この歌に詠われている亡くなった人とは建礼門院右京大夫の恋人だった平資盛(平清盛の孫)です。資盛は平家の都落ちにより西国まで逃れ最後は壇ノ浦の戦いで敗れ入水自殺をしました。それまで何度か文の便りはあったようですが、ついに恋人の最後を知り大きな衝撃を受けた様子を思い出して歌ったのでしょう。資盛は都落ちの前に、建礼門院右京大夫と最後の逢瀬に、自分の死後の回向を頼み建礼門院右京大夫が自殺することも髪を下ろすことも禁じました。建礼門院右京大夫は清盛の娘で高倉天皇の中宮となった平徳子(建礼門院)に仕え、この時に資盛と知り合ったのだと思います。建礼門院が壇ノ浦の戦いで入水しましたが救い出され、後に大原の寂光院に住むことになったのも建礼門院右京大夫の助言だと言われています。
建礼門院右京大夫の歌は本当に心から溢れ出て来るようで、私は好きです。和泉式部の歌のように感情を激しく表に出す歌とはまた違います。
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