花之絵の郷の初夏2
5月17日の栃木県都賀町の「花之絵の郷」です。
後拾遺集から伊勢大輔(いせのたいふ)の歌。
けふも今日
あやめもあやめ
かはらぬに
宿こそありし
宿とおぼえね
(意)日付けは同じ今日、菖蒲草も同じ菖蒲草。去年と変わりはしないのに、住む家だけは以前と同じ家だとは思えないことだ。
この歌の後拾遺集の詞記によると「年ごろすみはべりけるところはなれて、ほかにわたりて、またの年の五月五日によめる」とありますが、伊勢大輔集の詞記によると「としごろおなじところにすみし人のゐかはりにしかば、そのひとはほかにありて、又の年の五月五日いひたりし」とあります。つまり一緒に住んでいた人(男)が他に移ってしまい、その人の元へ5月5日にこの歌を贈ったようです。
今年の旧暦5月5日は新暦で6月8日です。伊勢大輔は女性で神祇伯正三位大中臣輔親の娘です。代々、伊勢神宮の祭主となる家系です。古今集等で有名な宇多天皇の更衣(側室)だった「伊勢」とは別人です。大中臣氏と中臣氏の関係は中臣(藤原)鎌足の時代に遡ります。普通は中臣鎌足は生前のことを指し、藤原鎌足とは死後のことを指すことが多いです。そのわけは天智天皇(中大兄皇子)より鎌足は死に臨んだ時に藤原の名前を賜りました。それ以降は藤原鎌足の家系が藤原氏となりました。鎌足が亡くなった時に跡取の長男の定恵(じょうえい)は出家していて遣唐使として唐に渡っていました。何故、長男が出家してしまったのかは謎ですが、長子相続の決まりが無かった時代ですから・・・!次男の不比等は幼かったために鎌足の甥で婿養子とも言われている中臣意美麻呂が藤原氏を暫定的に継ぎました。不比等は壬申の乱の時は14歳で破れた近江朝廷側にいましたが、成人ではなく局外にたったために助かりました。中臣氏は近江朝廷側の中心の一翼を担っていましたが、不比等の成人後に父の鎌足の偉業を徳とした天武天皇(大海人皇子)の庇護を受け順調に官人として出世を続けました。天武天皇の命により正式に藤原氏は不比等の系統だけとされ、それ以外は中臣氏に戻されました。従って藤原意美麻呂も中臣姓に戻りました。後に中臣氏の中で意美麻呂の系統だけが大中臣氏を名乗るようになり代々神祇伯と伊勢祭主を世襲しましたが、後に花山天皇の孫である花山源氏(かざんげんじ)の白川氏が神祇伯を世襲する事となり大中臣氏は伊勢祭主と神祇大福(神祇次官)を世襲することとなりました。
ここに藤原不比等の名前も出てくる面白い東京新聞の2008年2月10日の社説があります。是非一度読んでいただきたいと思います。東京新聞も勇気ある素晴らしい社説を書くものだと感心しています。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2008021002086566.html
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コメント
サンショウバラも花之江にはあったのですね。花の散るのが早い木だったと思いましたので、シゲさんちょうどいい時に行かれましたね!
「聖徳太子」というのは「プロデューサー藤原不比等」によって創作された存在だというのは聞いた事があります。
日本の歴史の陰には必ず藤原家ありというのはそこから始まっているのかなとも思います。
投稿: カズ | 2008年6月 8日 (日) 11時57分
上から4段目のピンク色の小さな花。
とても繊細に撮れていますね。
お花の清らかな生命が伝わってくる気がします。
投稿: yoshiko | 2008年6月 8日 (日) 12時38分
アヤメの花がいいですねぇ~
最近天気が悪い日が多いですが、雨が似合いますねぇ~
後、一、二週間でアヤメ科最終便の花菖蒲が咲きそうです。
投稿: 凪々@休憩中 | 2008年6月 8日 (日) 14時48分
こんにちは!
緑が深まってきましたね。
蓮が咲きだしましたか?
都忘れ、昨日、お花を撮影していたら
そこのおばあさんが出てきて株分けしてくださいました。
思い出のお花になりました!
ここでも綺麗に咲いていますね~(^^)
投稿: マロン♪ | 2008年6月 8日 (日) 14時54分
エビネ類がいろいろありますね。
菖蒲でしょうか、紫がきれい。
投稿: aoikesi | 2008年6月 8日 (日) 15時39分
落ち着いた色合いの花々、とても素敵ですね。
久しぶりの山の家、色々なお花が終わっていました。
咲いているのはミヤコワスレとミヤマオダマキだけ、
草ぼうぼうでエビネなど、何処に咲いているやら・・・。
明日は雷雨だとか、早めに帰ったほうが良さそうです。
アルプの里へ行ってみたかったのですが。
投稿: 紅 | 2008年6月 8日 (日) 19時38分
こんばんは
いつも歴史と花の知識の豊富なことにおどろきです。
私は両方疎いので、尊敬してしまいます。
blogは楽しめばいいか!という感じですか。
投稿: katsuwo | 2008年6月 8日 (日) 20時36分
いかにも今の季節ぴったりの花が揃っていますね!
しかしここは本当にいろいろな花が出迎えてくれますね(^^)
投稿: しーたけ | 2008年6月 8日 (日) 20時52分
こんばんは~~♪
今年は花之江の郷のエビネを見に行きそびれました。
アヤメも綺麗に咲いていたようですね。
投稿: tanuki_oyaji | 2008年6月 8日 (日) 21時14分
カズさん、こんばんは。
花之絵の郷のサンショウバラは綺麗です!
日本史の中では藤原氏は不思議な存在です。鎌足から昭和の時代までしっかり続いていました。内部分裂をしながら他の氏族を排除して天皇制を利用して来たのでしょうね。
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時29分
yoshikoさん、こんばんは。
この花の名前が分かりません。可愛い花でした。
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時30分
凪々さん、こんばんは。
今週末から来週が花菖蒲が綺麗でしょうね!楽しみです。
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時32分
マロンさん、こんばんは。
蓮の花はまだですがスイレンや羊草は咲き出していますね。花を分けてくれたのですか。優しいおばさんですね。昔は皆さんそんな感じでしたね!
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時34分
aoikesiさん、こんばんは。
花之絵の郷のエビネは見事ですよ!山の斜面が一面のエビネで埋まります。むらさきのアヤメです。
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時36分
紅さん、こんばんは。
一昨年、アルプの里の山の上の駅で雷に逢い暫くロープウェイが止まりました。凄い迫力でした。
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時39分
katsuwoさん、こんばんは。
雑学なら得意です!私も写真を楽しんでいます!
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時40分
しーたけさん、こんばんは。
花之絵の郷は花の手入れが素晴らしいです。毎回違う花が出迎えてくれます。素晴らしい植物園だと思います。
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時42分
tanuki_oyajiさん、こんばんは。
今年は花之絵の郷のエビネの最盛期には行けませんでした。早すぎと遅すぎでした。しかし見事ですね!
投稿: シゲ | 2008年6月 8日 (日) 22時43分